2017第13回(平成29年度) 13th |
東近江市美術展覧会 An art exhibition |
入賞作品集 A work of selected arts |
日本画部門 審査員 :岡村 倫行
<総評>
今回の出品作品を観ていきますと、多様な表現に好感を持てました。色彩での表現は「色」という強さがあり、広がりがあります。「墨」の表現ではその強みが無く、より表現の幅が狭められる中で、特選に撰ばれた墨を主とした作品に見られる様に、より充実した作品になる可能性が在ったのは喜ばしく感じました。
市展賞
【命 題】秋の気配
【住 所】東近江市
【氏 名】竹中 淳子
【特別賞】東近江市長賞
【講 評】対象に対して真摯に取り組み、安定した表現につながっているが、作者の気持ちの深さが伝わり、好作となっている。
特選
【命 題】暮秋
【住 所】甲賀市
【氏 名】関谷 勇
【特別賞】中日新聞社賞
【講 評】暮れる寸前の異様な光の広がりが描き出されています。構図の良さと樹木の構成が画面全体に生気を放出する。
特選
【命 題】晩秋の水面
【住 所】東近江市
【氏 名】高田 とみ子
【特別賞】滋賀報知通信社賞
【講 評】睡蓮のリズム感と発色の良さが優れていて、心地よく観る人の心に入ってくる。奥行と水面に在る空気感に作品の完成度を見せている。
佳作
【命 題】島の記憶
【住 所】東近江市
【氏 名】木澤 幸子
【特別賞】―
【講 評】発想の良さと空間の構成が良い。三点で構成されていますが、其々の強弱の工夫が必要であると感じました。
佳作
【命 題】山里に咲く
【住 所】東近江市
【氏 名】日永 清重
【特別賞】―
【講 評】粘り強い対象への取り組みは好感を持てる。少し色彩への工夫と発色の変化に意識が広がるとより作品に輝きが加わると思います。
佳作
【命 題】輝雪
【住 所】東近江市
【氏 名】瀬川 隆雄
【特別賞】―
【講 評】畑の中に独り立つ小さな祠をモチーフに仕立て、吹雪の様子を表現してあるが、全体の構成として余白がもう少しあれば空間の広がりと情緒の表出に成功したと思います。