近江牛について
[2018年2月14日]
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日本三大和牛の一つに数えられ、国内最古のブランド牛と言われている近江牛。近江牛の始まりは、江戸時代と言われています。
江戸時代には牛肉は薬用とされていましたが、1687年に彦根藩で武具や馬具に使う牛皮を調達した後の牛肉の味噌漬けが考案され、反本丸(へんぽんがん)という名の”養生薬”として、彦根藩から将軍家や徳川御三家への献上品にもなっていました。
当時、彦根藩の区域であった現在の愛東・湖東・能登川地区においても、農耕用として牛が飼われていました。
もしかすると、この地域の牛も近江牛の起源に関係しているのかもしれません。
全国的に近江牛の名が知られるようになったのは明治時代です。当初は陸路や海運により東京に出荷されていましたが、明治22年に東海道本線が開通し、近江八幡駅から貨物での輸送が始まると、一躍有名になりました。
明治時代になると、物流網の発展により、近江牛は東京へと輸送されるようになりました。
この時代の近江牛は、すべて「神戸牛」として扱われていました。
これは当時、近江牛は神戸港を経て東京へ出荷されていたためです。
かつては出荷港=ブランドという構図があったため、原産地を問わず「神戸牛」として扱われていたのです。
「神戸牛」の名前が世に知られるのにはそのような背景がありました。
明治22年(1889年)に東海道本線が開通し、近江八幡駅ができると翌年(1890年)から東京への陸路での直輸送が始まり、ようやく「近江牛」の名が使われるようになりました。
その後100年の時を経て、近江牛としてのブランドが定着。現在では滋賀県内の約80の牧場で「近江牛」が肥育されています。
琵琶湖に代表される豊かな自然の中で育てられた近江牛は、元々は農耕に使われていた但馬系の牛がそのルーツです。
鈴鹿山脈からの良質な水と、湖東平野に広がる肥沃な土壌という最適な環境に恵まれ、栄養バランスに配慮された飼料で育まれた肉質は霜降り度合が高く、特有の香りと肉の柔らかさが特徴で、高い評価を得ています。
近江牛の品質は、一頭、一頭丹念に育て上げる生産者のたゆまぬ努力によって守られてきました。
特に品質のよいものは「認定『近江牛』」として認証されているほか、その認定牛を取り扱う指定店として、小売店や飲食店など、登録店舗は県内外で170店舗(市内では10店舗)を超えています。
認証された近江牛取扱い店などに貼られるステッカー
近江牛を買えるところ、味わえるところをご紹介