令和4年6月市議会定例会市長開会挨拶【令和4年5月30日】
令和4年6月市議会定例会開会に当たりまして、ごあいさつを申し上げます。
本日、令和4年6月東近江市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位には御多用の中、御出席を賜り誠にありがとうございます。議員の皆様には、東近江市の発展と市民福祉増進のため、日々、御活躍をいただいておりますことに厚くお礼を申し上げます。
令和4年度も2箇月が経過し、各部所においては鋭意施策の推進を図っているところであります。
今年度、本市では政策推進の更なる強化を図るため組織改編を行いました。主なものを申し上げますと、国のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に対応し、最新のデジタル技術の活用による市民の利便性向上や、本市行政のより効率的な運営を図るため、総務部にデジタル化推進室を設置いたしました。これは新設でございます。
また、鈴鹿の山々から琵琶湖まで、本市の森里川湖が育む豊かで多様性のある自然や地域資源により一層磨きをかけ、次代につなげるための政策を総合的に推進するため、前年まで企画部総合政策課の課内室であった森と水政策室を課といたしました。
商工観光部では、歴史文化、都市整備、自然環境、農業、スポーツ等の多様な分野と連携した広がりのある観光政策を全庁的かつ総合的に推進するため、専任の観光連携推進管理監を配置いたしました。また、企業誘致を更に推進するとともに、地元経済団体との連携強化や市内企業への支援強化など、地域経済の振興と雇用の創出による地域経済の更なる活性化に向けた政策を総合的に推進するため商工労政と企業支援を担当する専任の管理監を配置しました。
さらには、歴史、文化などの地域資源の効果的な活用に向けた政策を総合的に推進する博物館構想推進室や、(仮称)黒丸スマートインターチェンジの整備を迅速に推進するインターチェンジ設置推進室、学校教育の充実を図る校務支援室を新設するなど、攻めの市政推進に向けた体制を整えたところであります。
また、医療政策担当部長をはじめ地域共生社会の実現などに専任管理職を配置するとともに、近江鉄道線の活性化へ向け県への職員派遣を増員するなど、強力に市政を推進しているところであります。
さて、依然として猛威を振るっております新型コロナウイルス感染症につきましては、本年1月以降、新規感染者の急増が確認され、累計で県では9万人を超え、本市では7千7百人を超えました。ピーク時に比べると新規感染者数は減少しているものの、下げ止まりの状態が続いております。
市民の皆様には、引き続き、手洗い、うがい、手指の消毒等基本的な感染症対策を行っていただきますとともに、重症化予防に効果が認められているワクチン接種をぜひ受けていただきますようお願いをするものでございます。また、国から4回目の追加接種について方針が示されたことを受け、現在、4回目のワクチン接種に向けて準備を進めているところでありまして、6月中旬頃から接種券の発送を始める予定をしております。
このような中、5月20日に国から屋内・屋外でのマスク着用、子どものマスク着用についての考え方が一定示されておりますので、これから暑い時期を迎え、熱中症のリスクも高くなりますことから、マスクを着用する必要がない場面ではマスクをはずすなど、その場その場に応じた適切な判断をしていただきたいと思います。
こうした状況の中、ロシアによるウクライナ侵略などの影響により、世界規模で原油や穀物価格が上昇しており、これに伴う物価の高騰が国民生活や経済活動に影響を及ぼしております。国ではこの状況に緊急かつ機動的に対応するため、4月26日に「コロナ禍における「原油高騰・物価高騰等総合緊急対策」」を発表したところであります。
市といたしましては、国が示した総合緊急対策のうち「生活困窮者等への支援」として住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金及び低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金の支給について迅速に対応するため、本定例会におきまして補正予算案を上程することとしております。
併せて、コロナ対策として、売上回復支援地域応援クーポン事業、文化芸術活動再開支援事業、スポーツ活動再開支援事業につきましても本定例会に補正予算案を上程することとしております。
それではここで、3月定例会以降の主な事業について簡単に振り返ってみたいと思います。
4月9日には東近江市立能登川病院アイセンター及びリハビリテーション竣工式を行いました。
能登川病院は平成27年4月から指定管理者による運営に移行したものでありますが、これまでの間、医師の確保とともに診療科の充実等を図り、救急医療や小児医療のほか、眼科のアイセンターの開設や人工関節センターの開設による整形外科の充実など、入院・外来患者数ともに大幅に増加しております。
また、眼科にアイセンターを開設した令和元年度以来、外来待合がたいへん混雑し、入院患者と外来患者の混在による感染症のリスク回避に速やか取り組む必要があることから、隣接します旧能登川保健センターにアイセンターを移転するとともに、リハビリテーションの強化を図るため、昨年11月から拡張工事を進めてきたものであります。
4月27日には東近江市永源寺診療所改築工事の竣工式を執り行いました。今回整備した診療所が奥永源寺地域を含む中山間地域において、地域医療充実のために重要な在宅診察の拠点となることを期待をしているところでございます。
今後におきましても、引き続き、市立病院や診療所の指定管理者と連携を図りながら、地域医療及び地域包括ケアの拠点施設としての機能をより発揮できるよう、施策を進めてまいりたいと考えております。
4月29日には、びわこジャズ東近江2022プレイベントが開催されました。
このびわこジャズ東近江は2009年に始まって以来、実行委員会や地元企業、ボランティアスタッフなど地域のさまざまな方の思いをつないで開催されてきた、本市の誇るべきイベントの一つであると認識いたしております。
今年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で3年ぶりの開催となりますが、関係者の皆さんの御尽力により、まずはプレイベントを盛大に開催されましたことに心から敬意と感謝を申し上げる次第であります。
9月にはメインイベントが開催される予定であります。コロナ禍を吹き飛ばし、市民に元気を与えるイベントとして開催されることを願っているところであります。
さて、今年は御承知のとおり、聖徳太子が薨去されて1400年の節目の年に当たります。東近江地域2市2町は、聖徳太子にまつわる社寺仏閣や伝承、物語が集中的に数多く存在しておりますことから、これらの聖徳太子ゆかりの社寺や地域の団体と連携して、近江の聖徳太子の魅力を発信すべく、去る5月21日には、近江の聖徳太子魅力発信事業オープニングセレモニーを挙行しました。太郎坊宮と八日市文化芸術会館の二元により、事業の成功祈願やテープカットを行ったほか、聖徳太子を題材とした創作ミュージカル、江州音頭の披露や講談などを行い、オープニングにふさわしい催しとなりました。
このオープニングセレモニーを皮切りに、各社寺では、秘仏の特別御開帳やライトアップ、御朱印巡りなどが計画されており、来年12月まで1年6箇月にわたり事業を実施してまいります。この事業が全国の聖徳太子ファンに東近江地域を訪れていただくきっかけになるものと大いに期待をしているところであります。
5月23日には、本年3月22日付で国の重要文化財に指定されました百済寺本尊の木造十一面観音立像について、文部科学大臣から重要文化財指定書が交付されたことを受け、その伝達を行いました。
国の文化審議会では「奈良時代の近江の仏像制作を考える上で見逃しがたい作例」との評価をされており、今後は国宝指定を目指して取り組んでまいりたいと考えております。
百済寺では、聖徳太子薨去1400年に合わせて本年10月に特別参拝を予定されておりまして、今回の重要文化財指定により更なる盛り上がりが期待されております。
来たる6月5日には、甲賀市の鹿深夢の森を主会場として第72回全国植樹祭が滋賀県で開催されます。本市では、新出町地先の「市原にこにこの森」におきまして記念植樹が行われることとなっており、これを契機に多くの方が木や森に親しみ、本市が有する豊かな森林資源が次の世代にしっかりと引き継がれていくことを願っているところであります。
本日、御提案申し上げます議案は、報告案件3件、専決案件2件、予算案件2件、条例案件3件、その他案件1件の合計11議案でございます。
どうか慎重に御審議をいただきまして、適切な御決定を賜りますようお願いを申し上げまして、開会に当たっての
挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。