森里川湖をめぐるストーリー 13
[2024年9月2日]
ID:17989
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このコラムは、鈴鹿の森から始まり、森里川湖を通じて人と自然がつながっていることを感じていただくものです。
私たちが暮らす東近江市は、鈴鹿山脈から琵琶湖まで森里川湖がつながる多様な自然環境の中で、奥深い歴史文化が育まれてきたまちです。日々の暮らしのそばにある森里川湖のつながり、人と自然のかかわりを、このコラムを通じてお伝えしてきました。
昨年3月には「東近江市博物館構想」を策定し、森里川湖のつながりを含めた森の文化の情報発信の必要性を示しました。ネイチャーポジティブ※が叫ばれる今日、この構想に沿って、先駆的な取組として「(仮称)森の文化博物館」事業に着手しています。
鈴鹿の森は、動植物の分布上、東日本と西日本の境界であり、太平洋側気候と日本海側気候の影響を受け、生物多様性に富んだ自然を有しています。また、それは自然環境によるものだけでなく、人が森に入り適正に森林を利用してきたことが豊かな森を育んできたと考えられています。
古来、日本人は、自然に対して畏敬の念を持って接してきました。森の恵みを巧みにいかし、自然に感謝しながら森と共に暮らしてきました。本市発祥の木地師文化や政所茶、奥永源寺地域の山村景観などは、森と人が共生してきた暮らしを現代に伝えてくれます。
これらをふまえ鈴鹿の森の自然や森と共に生きた歴史を学び、森と人とのつながりを取り戻し、持続可能な社会の構築に向け、さまざまな取組を推進するため、フィールド全体を博物館とする考え方や活動内容を示した(仮称)森の文化博物館の基本計画を策定しました。
東近江市だからできる、東近江市にしかできない政策を通じて、(仮称)森の文化博物館の取組が自然と人が共生する社会のモデルとなり得るものと考えます。
※ネイチャーポジティブ
環境にダメージを与えている状態から、人類の社会経済活動を維持しながら環境や生物多様性をポジティブ(プラスの状態)にしようとするもの